役所の規制には不必要に厳密なものや無意味な規制があり、それが日本経済や新しい産業の創出や発展を妨げている。
今回の自動車産業の認証不正問題においても国土交通省の検査項目の無意味さが明らかになっている。現代ビジネスの浅香豊氏の記事によると「トヨタは、後部からの車をぶつけられた時に油漏れを起こすかどうかについて、車体重量1800キロの車をぶつけて実験を行い、問題ないことを検証していた。ところが国交省の求める実験では1100キロの車をぶつけて油漏れを起こすかどうかであり、1800キロの車をぶつけて実験をしながら、1100キロの車をぶつけて油漏れを起こさなかったと記したのは、虚偽記載に当たるというのである。」「ところで、トヨタはなぜ国内の型式認証の基準が1100キロの車だとわかっていながら、わざわざ1800キロの車を用意して実験したのだろうか。それは世界でもっとも厳しいのが1800キロの車での実験であるからだ。」
また、エアバックのタイマー起動実験をした問題についても、タイマーを使って意図的にエアバッグの作動を遅らせ、万一ジャストタイムで起動せずに少し遅れたとしても、乗員の安全を確保できるシートベルト性能があるかどうかを確かめていた、と理由を説明している。
このやり方を国交省は「不正」だと問題視しているということである。より安全で厳密なテストをしていても役所が定めたルール通りでないと不正になる。
日本にはありとあらゆる分野でいろんな官庁が定めた不合理な規制が存在しており、それらの存在が日本産業が世界に取り残される大きな原因となっている。
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>役所の規制には不必要に厳密なものや無意味な規制があり、それが日本経済や新しい産業の創出や発展を妨げている。
規制緩和は競争をもたらす。つまり、お金を速く動かすにはあらゆる障壁を取り除くことが重要だということで規制緩和が行われてきたわけですが、既に日本国は需要の飽和に到達しており、何をやろうが貨幣流通速度は上がらないのです。
金融政策も財政政策も規制緩和策もお金の大半が実体経済の中で動いていた時代に効果があった経済政策であり、現在のようにお金の大半が金融経済の中で動いている時代では期待通りの効果は得られないのです。
お金を速く動かすには飽和を解消するしかないのです。しかし、現在では戦争による飽和の解消策を行うことは容易ではありません。
【マネーストック 1,000 兆円の矛盾】
https://www.dlri.co.jp/pdf/macro/2018/kuma181101ET.pdf
【貨幣の流通速度】
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je03/03-1-3-12z.html