非正規雇用をあえて選ぶ若者が増加中という総務省の調査結果がある。25〜34歳を対象に、非正規の働き方を前向きな理由(例えば「都合の良い時間に働きたい」など)で選択する人が、10年前の調査より14万人増えて73万人に上っているという。
非正規労働が感をされた当時、非正規の働き方には時間が自由であるとか、意に沿わない転勤がない。企業の都合で意に沿わない仕事につかされることがなく得意な分野で勝負できる等々のメリットが強調され、敢えて非正規を選択する学生も多かった。
当時は就職は売手市場であり、いつでも仕事を見つけることができるという環境も学生の意識に大きく影響していた。その点では今日とやや似ているように思える。
しかし、その後の就職氷河期により環境は一変し、非正規と正規の賃金や労働環境には大きな格差が生じ、今日の日本の貧困化の元凶となった。
今は確かに売手市場であり、人手不足を受けて非正規でもある程度は稼げる環境かもしれない。しかし、人手不足の後には必ず就職氷河期がくる。その時企業のリストラ対象となるのは非正規の雇用者であることは忘れてはいけない。
非正規労働からスタートするとしても、自分は何をしたいのかを良く考え専門的知識や技術を磨く努力を怠っていると年齢を経るにつれ厳しい状況に追い込まれることを良く理解して非正規の道を選ぶべきである。
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