新和歌山2区について、県町村会は24日、印南町役場で二階俊博氏の三男で公設秘書の伸康氏と面会し、出馬を要請した。
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で政治責任があるとして二階氏は不出馬を表明したが、この一手は自己の責任追及を免れるだけでなく、同じく政治資金パーティ裏金問題で傷を持つ政敵の世耕氏を追い詰め、さらには自分の息子を後継とする一石三鳥を狙ったものであった。
この策は見事に成功し、多額の裏金問題をかかえながらも二階氏は無傷で政治生命を追えることができた。さらに政敵の世耕氏は自民党離党に追い込まれ政治生命の危機に陥ることになった。
今回、和歌山県の町村会が二階氏の三男に出馬要請を行うように仕向けることで、世耕氏が二区から出馬するのを難しくすることに成功した。
和歌山県の二区は農村部の割合が大きく、都会と異なり人の関係が密であり伝統的勢力の影響が大きく浮動票の少ない選挙区である。
その中で大きな影響力を持つ町村会を抑えることで、世耕氏が出馬できる余地はかなり狭められたと言える。二階氏の戦略が成功し世耕氏を二区での出馬断念に追い込み、世襲が成功するか、世耕氏が政治生命をかけて衆議院から出馬するのか、衆議院選挙前の水面下の争いが激化している。
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