自民党の二階俊博元幹事長が2024年3月25日、次期衆院選に出馬しない意向を表明した。絶妙の一手である。さすが寝業師と言われるだけのことはある。
二階氏はかねてより地盤を息子に譲りたいと考えていたが、そこには大きな障害があつた。世耕氏が衆議院への鞍替えを狙い二階氏の地盤からの出馬を狙っていたのである。
二階氏が引退し、その子息と世耕氏が争えば世耕氏が勝つ可能性が高いと言われており、二階氏の世襲計画にとって世耕氏の動きは大きな障害であった。
今回衆院選への不出馬を表明することで二階氏に対する責任追及は終わりそうである。さらに同じ立場にある岸田総理に圧力をかけることで子息への公認を得られる可能性は高くなる。
一方の世耕氏は二階氏が不出馬を表明したことで非公認以上の罰則は避けられず、とても次の選挙で衆議院に鞍替えすることはできないだろう。
今回の一手は世耕氏の衆院鞍替えを妨げ、子息への議席の移譲を図る上では最良の一手である。二階氏と世耕氏の争いにおいては過去にも二階氏が世耕氏を上回っており、今回もまた世耕氏の敗北で決着しそうである。
世耕氏が逆転を図るには、処分確定前に岸田内閣を倒す以外にないが、それはできそうもなく世耕氏の敗北が決定しそうである。
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