金子勝慶応大学名誉教授が「日本経済衰退なのに株価史上最高値の奇妙」という文書を投稿している。株価は史上最高値だが、実質GDPは低迷しており、名目GDPではドイツに抜かれ、1人あたりGDPでも2000年の2位から31位にまで低下していると指摘し、日本の経済は衰退しているのに株価だけが史上最高値なのは奇妙なバブルであるというのである。
しかし、これは明らかにおかしな指摘である。そもそもこれを言えば身もふたもないが、2000年当時の日経225と現在の日経225では構成銘柄が全く異なっており、数値だけを比較することにあまり意味はない。
次に、株価形成の基本となるPER(株価収益率)で比較すれば、2000年には60から70倍ぐらいであったが今は日経225が4万円でも16倍前後でしかない。2000年並みのバブルであれば日経は16万円でもおかしくはなく、現在の株価水準を2000年当時と同じくバブルというのは糞も味噌も一緒にするような暴論である。
また、経済が衰退していることと株価の史上最高値には何の矛盾もない。むしろ世界の株価が何倍にもなっているのに一人日本の株価だけが24年前の水準を抜いていなかったということが異常だったのである。
ようやく株価が2000年の水準を抜き、経済もこれから活性化する兆しが見えた段階で、それらを全て否定するような自称知識人と一部マスコミの論調は日本の復活を妨げるものである。
日本経済の衰退傾向が顕著になっているのに、株価だけが史上最高値という奇妙なバブルが起きている。
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>ようやく株価が2000年の水準を抜き、経済もこれから活性化する兆しが見えた段階で、それらを全て否定するような自称知識人と一部マスコミの論調は日本の復活を妨げるものである。
お金の大半が実体経済の中で動いていた時代とは異なり、現在では大半のお金は勧誘経済の中で動いているのです。
つまり実体経済に需要は無くなり、要するに投資先が無くなったことで行き場の無いお金は退蔵するか金融経済へと流れて行くしかなかったのだ。
いくら株価が上がったとしてもそれは投機目的であり、飽和に到達した実体経済に需要は創出されることはないのだから、実体経済の中のお金の回転数は低下し続けるしかないのだ。