以前から大阪万博については予算オーバーや海外パビリオンの工事遅れなどから中止すべきだとの意見が声高に叫ばれてきた。
今回の能登半島地震の発生でその声はますます大きくなっている。大阪万博に使う資金や人材、重機があれば能登の復活に回すべきというものである。
しかし、東京オリンピック準備時期は東北大震災の復興時期と重なっており、当時も東北の復興に使うべき資金や人材、重機が東京オリンピックのために使用され復興に影響を与えたが、オリンピックは強行された。
これは日本の威信を守る為には必要なことであった。バブル崩壊後30年の長きにわたる停滞で世界における日本の地位は低下し尊敬され模範にされてきた国から、軽蔑され反面教師にされるべき国へと落ちぶれてしまった。
さらにオリンピックの開催もできないとなれば日本の世界的評価は地に落ちる。これを避ける為コロナで観客を入れられないという逆風にもかかわらずオリンピックは強行された。
今回の大阪万博も同様である。やや改善されたとは言え日本の世界的地位は低下したままであり、今回もし大阪万博の開催に失敗するようであれば日本の国力低下が世界の常識として認識されてしまう。
そうなれば中国、ロシア、北朝鮮等の仮想敵国に侮られることとなり安全保障面にも大きな悪影響を与える。
大阪万博は観客を入れることができ入場料収入が見込めるだけでも東京オリンピックよりましであり、費用も増加したとはいえ東京オリンピックよりは少なく、今中止する理由は何もない。
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