2024年米大統領選の共和党候補者選びの初戦となるアイオワでの党員集会でトランプ前大統領が2位のデサンティス・フロリダ州知事に大差をつけて勝利した。
トランプ候補や共和党候補がターゲットとしているのは、共和党支持者が多く米国民の4人に1人と言われるキリスト教右派の福音派である。アイオワにおいても福音派の支持がトランプ氏を勝利に導く原動力となっている。
アメリカが親イスラエルの姿勢をくずさないのは、ユダヤ系米国人からの献金だけではなく、聖書の記述を神の言葉ととらえて忠実に守り、イスラエルを神がユダヤ人に与えた地だと信じている福音派の影響も大きい。
福音派の考えは日本やヨーロッパの常識とは真っ向から反対するものであり、一般のキリスト教が、天地創造やノアの箱舟などの物語を寓話または神話としているのに対し、福音主義は、聖書は絶対的な経典であり、そこに書かれていることはすべて真実であるとしており、科学的な見方を受け入れない。
アメリカが科学を否定する福音派により支配されることになれば、明らかに日本の価値観とは相いれない。いつまでも安全面でアメリカに完全に依存する体制ではリスクが大きいことを理解すべきである。
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