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2023年11月02日

国は高齢者の老後生活プランを真面目に考えないと日本は犯罪国家になってしまう。

86歳の元暴力団とうわさされる人物が放火・立てこもり・監禁・発砲事件をおこした。死ぬまで刑務所で過ごすことを覚悟した犯行と思われる。

本人の性格や銃をもっていたという特殊事情はあるが、それらを除いても今後高齢者の犯罪が増加すると思わせる事件であった。

一つは立ち退きをせまられていたということである。今の日本では85歳を超える高齢者が新規に住居を借りるのは非常に難しい。収入や十分な貯蓄があっても断られる例が後たたない。家主の立場から言えば部屋の中で孤独死でもされたら価値が下がるということだろうが、日本全体で見れば一人暮らしの高齢者が増加し、その中の少なからぬ部分が立替を必要とするような老朽化したアパート等で生活していることから、彼らが立ち退きを迫られた後容易に住居を借りられるようにすることは急務である。

また、当該犯罪者は年金収入もなかったと考えられるが、現役時代に非正規労働で働き十分な年金収入の無い高齢者が今後急増すると予想されている。また正社員であっても度重なる年金改悪で年金額は高卒の初任給にも及ばない状態になっており、現役時代に十分貯蓄のできなかった高齢者は定年後収入が激減し、困難な生活に追い込まれる。

政府は社会保障を改悪し財政支出を抑えることには力を入れているが、その結果年々貧しくなり生活苦を増している高齢者の老後生活の在り方についての指針を示せていない。

このまま高齢者を棄民し続ければ、高齢者の少なからぬ部分が犯罪者予備軍と化すことは避けられない。

財政の為に社会保障を改悪し続けるなら、落ちこぼれた貧困高齢者の生活をどうするのかを準備しておかないと、日本は後20年で犯罪国家と言われるようになるだろう。

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posted by ドクター国松 at 09:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 貧困の拡大 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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