日本では今も当たり前の「現金決済」。だが海外から来た観光客には、もはやノスタルジックな光景として映っている。日本のキャッシュレス決済の比率は2022年に36%となったが多くの国はすでに50%を超え、80〜90%以上の国も少なくない。日本だけが取り残されている、といっても過言ではない。
その理由は何かあぶないものと思われているからである。現金は安心だがキャッシュレスは漠然と危険なものとして感じている層が中高年を中心に日本には多く存在する。
マスコミが不正利用を大げさにとりあげたこともあるが、日本人は新しく理解できないものには必要以上に消極的である。
この傾向は投資にも表れている。政府は貯蓄から投資へとキャンペーンを行って久しいが、なかなか国民は政府の思う通りには動かない。
株式投資などは何か危険なものという認識が定着しておりこんなに預金金利が低くても投資の方に資金が向かわない。
何か危険性があるということで新しいことを拒否するのは国民だけではない。政府もまた同様である。ライドシェアーなどの導入が遅れているのもそうである。タクシー業界の意向に沿ったということもあるが、安全性が口実に使われている。海外で使用できる薬品が国内で使用できないのも同じく安全性が口実として使われている。
少しでも危険や不安があれば使わない。そのために日本独特の重箱の隅をつつくような規制がなされ、新しい技術や産業の導入が外国と比較し大幅に遅れ、結果的に日本人は新しいサービスや技術の恩恵を受けられない。
少子高齢化に加え新技術や新サービスの導入の遅延で日本の衰退は加速度的に進んでいる。
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