コロナ後に国内観光客や海外からの観光客は着実に増加しているが、日本人の海外旅行が戻っていないことが問題視されている。
円安や燃料費高騰による燃油サーチャージの値上がりにより、海外旅行費用はコロナ前と比較すると1.5倍以上になっており、これが主な原因と考えられている。
円安や燃料費高騰だけが理由であれば、相場が変化することで変わる可能性がある。しかし、問題はそれだけではない。
もっと根本的な問題は、日本人の収入が低迷しているのに対し、海外では収入の伸びが大きく、それを反映して物価が上昇しており、日本との物価格差が拡大していることである。
その結果、海外での滞在費用が増加し、それが海外旅行費用の値上がりにつながっている。
日本の経済が伸び悩み、政府の掛け声にもかかわらず賃金が上がらず、海外との収入伸び率の格差が拡大していること。海外旅行のかなりの部分を占める高齢者の年金収入がむしろ実質的に目減りしていること。等を考慮すれば、日本人の海外旅行が増える要素は少ない。
高齢者に余裕がなくなり、日本人の賃金上昇が海外に比べて少ない滋養鯛が続く限り、日本人の海外旅行数がコロナ前を超えることは無いと思われる。
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