日本の防衛費は現在でも世界有数の規模であり、その意味では軍事大国でもある。しかし、実際に戦争になった場合の戦闘能力は極めてお粗末である。
例えばF35戦闘機を2.5兆円かけて105機導入する計画になっているが、F105ではミサイルを防ぐことも敵国に攻撃することもできない。役に立つのは敵が艦船や戦闘機で攻撃してきた場合だけである。
しかし、現在の戦争はまずミサイル攻撃から始まる。仮に北朝鮮と戦争状態になった場合核を使わなくてもミサイル攻撃で日本は圧倒されてしまうことは間違いない。F35の出番はほとんどないだろう。
F35は当初価格の2.5倍というバカ高い価格でアメリカから購入する予定だが、日米で何かの対立が生じた場合、武器購入はその解決の為の手段としてよく使われてきた。
自民党政権は戦後ずっと防衛は日米安保条約任せにし、日本独自の防衛戦略を考えてこなかった。日本の防衛戦略の要はアメリカとの友好関係を維持することであり、その為に武器購入についても日本の防衛戦略にとって必要な兵器ではなく、アメリカの歓心を買う為の手段でしかなかった。装備もアメリカの売りたい兵器を取りそろえることに終始してきた。
本気で安全保障を考えるなら、ブラックボックスでアメリカの助けが無いと修理できないような兵器ばかりを揃えるのではなく、国産で自国で修理が完結する兵器を増やす努力が必要である。
今回の防衛費倍増と敵基地攻撃能力の保有で時代遅れと言われるトマホークを購入することなどはアメリカの歓心を買うためとしか思えない。
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