ロシアによるウクライナへの突然の侵略に見るように、今日の国際情勢の変化で、日本が紛争に巻き込まれる可能性は以前とは比較にならないぐらい高くなっている。
ところが日本においては現在においても国防について国民的なコンセンサスの得られた見解が存在しない。何か問題が発生する都度、泥縄式に一時的な法律を制定してそれに対応しているのが現状である。
問題はその法律は時々の政権が現実に対応する為、憲法を勝手に解釈し強引に成立させる形になっており、それについては与党内部においても必ずしも完全な同意を得ていないことである。
国益を侵害する様々な危機に直面した時に、明確な判断基準が存在せず、その時々の政権や国会により判断が分かれる可能性が高い。武力の行使を憲法違反と断じる者が少なからず存在する中で、安全保障関連法が効率的の機能するかどうか甚だ疑問である。
防衛のような分野では、決断の遅れは致命的である。解釈や判断の混乱を招かない為には、違った解釈の
しようのない明確に明文化された根拠法規が必要である。
しかし、現行憲法は明らかに安全保障面では欠点憲法である。他国の善意にまかせるだけでは国と国民を守れないことは歴史を見ても世界の現状を見ても明らかである。
憲法を軽視し無視する政権ではなく、憲法を遵守し憲法に敬意を払う政権の手によって、正当な憲法改正を実施し、それに基づいた安全保障基本法を制定することが、日本の安全と健全な民主主義の為に必要である。
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