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2021年06月10日

できもしないプライマリーバランスの均衡に拘っていたら、世界で日本だけが落ちこぼれつづける

政府は新たな経済財政運営の指針(骨太方針)で、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を2025年度までに黒字化させる財政目標を堅持する方針を示した。

しかし、高齢者人口が増加している局面でプライマリーバランスを黒字化する為には。さらなる増税に加え社会保障負担の増加、社会保障の改悪を必要とする。

本来であれば各省庁の無駄な支出や特別会計を見直しすべきであるが、これらは官僚の利権と密接に結びついているだけに手をつけることはない。

例えば経済産業省は半導体・デシタル産業戦略などに力を入れるらしいが、1990年代の経産省の半導体戦略の大失敗は記憶に新しい。多額の資金を投入しながら半導体業界を潰してしまった。官僚による産業支援策などは無駄遣い以外の何物でもない。

日本経済不振の根本原因は国民や企業の日本の未来に対する不安と不信感である。高齢者が増加し続ける段階でプライマリーバランスの黒字化を唱えれば、国民は誰でも国民負担の増加を懸念し将来不安は増すばかりである。

不安だけでも消費は減退し経済は縮小するが、さらに実際に増税や社会保障負担が増加し可処分所得が減少すれば経済低迷き決定的なものとなる。

世界が経済成長する中で日本だけが成長しない状態がさらに20年以上継続することになり、日本は世界やアドアの落ちこぼれ国家として埋没することになる。

そもそも歴史的な政策失敗の帰結としての少子高齢化を特定の時点で解消することは不可能であり、50年程度の時間をかけて徐々に解消する以外に道はない。

2025年にプライマリーバランスを黒字化するなど、日本を滅ぼす愚挙に他ならない。


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posted by ドクター国松 at 09:29 | Comment(0) | 財政健全化という病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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