アリババの業績が好調である。アリババ・グループ・ホールディングが20日発表した第1・四半期(6月まで)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けてオンラインショッピングや在宅勤務が広がり、コアコマース事業やクラウドコンピューティング事業が好調だった。
しかし、アリババ株には大きなリスクがある。それはアメリカ市場から締め出されるリスクである。
トランプ米政権が米国の証券取引所に上場している中国株の上場廃止を検討していることが、複数の関係者の話でわかった。米国から中国企業への投資を制限するための方策の一環で、中国企業の動きに安全保障上の懸念を強めていることが背景にある。
米上院は中国企業による米証券取引所への株式上場を禁止することにつながり得る法案を全会一致で可決した。同法案は外国政府の管理下にないことを企業に証明を求める内容で企業がそれを証明できないか、米公開会社会計監督委員会(PCAOB)が3年連続で会社を監査して外国政府の管理下にないと断定できない場合、当該企業の証券の上場は禁止される。
このように米中対立が深刻化していく過程で着々と中国企業をアメリカ市場から締め出す準備が進んでいる。実際にこれが実現されるか否かは不確定であるが、もし実現されれば多くの日本企業にも大きな影響があるたろう。
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