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2020年08月20日

話せばわかるという幻想

いつの頃からか、日本人は不思議な幻想を抱いている。話し合いで何でも解決できるという根拠のない幻想である。この幻想は相当根強くはびこっており、軍備不要論者の論拠になっている。

曰く「日本が中立を守り、非武装であればどこからも攻撃されない。だから、日米安保条約は不要であり、自衛隊もいらない。」という如くである。

警察が機能している日本国内で、家には鍵をかけるにもかかわらず、警察のない国際社会では、何も備えなくても安心だと考える能天気さ。

どんなに議論しても、問題が解決しないことは、国会中継を見れば明白である。最後は数の力で決着をつける。

国際社会では、多数決で決着をつける機関が無いので、最終的には実力行使になる。戦後も実力行使された多くの事例を目にしながら、日本だけは大丈夫と考える、思い込み。

話せばわかるのなら、5.15事件で犬養首相は殺されなかった。今も昔も話してもわからないことはわからないのである。

人は生まれも育ちも違う。判断の基礎となる能力も知識も異なる。話し合えば互いの理解が深まることは多いが、わかりあえないことはどんなに話し合ってもわからないのである。

互いにわかりあえないこともあると理解し、その上で結論をどうだすか、決定的な対立に至らないためにどうするか、これを考えることが知恵である。

何の根拠もない幻想に頼り、個人であれば社会へ、国家であれば国際社会へのりだせば必ず手痛い教訓を得ることになる。早く、日本人も15歳レベルの精神年齢から成長する必要がある。

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posted by ドクター国松 at 09:37 | Comment(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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