仮に米国と中国どちらかに味方せざるを得ないとすればどちらを選ぶかという質問には、回答者の53・6%が米国を選択。ただ、米国を選んだ人が半数を超えた国はシンガポールとフィリピン、ベトナムの3カ国だけだった。背景には、中国がASEAN各国への援助や投資を進めているのに対し、米国は昨年のASEAN首脳会議では大統領補佐官の派遣にとどめるなど、ASEAN軽視とも取れる対応で反発を招いていることがあるとみられる。
具体的にアメリカより中国を選択した国はラオス、ブルネイ、ミャンマー、マレーシア、カンボジア、タイ、インドネシアの7ケ国である。
日本と緊密な関係にあり大国でもあるマレーシア、タイ、インドネシアの3国の国民がアメリカより中国を選ぶと答えていることは日本にとっても大問題である。
中国が国民主権を軽視する共産主義のままアジアの覇権を握りASEAN諸国がこれに追随することは日本にとっては悪夢である。
調査では、米中対立の続く中でパートナーとして第三の選択肢となる国についても尋ねており、日本を選んだ人が最多の38・2%を占め、欧州連合(EU)は31・7%だった。 調査を実施したASCのタン・シー・ムン・センター長は「ASEAN各国は、将来的に中国の影響が米国より大きくなると、あきらめている。ただ、中国の力を認めることと受け入れることは別問題だ。各国は、日本やEUにリーダーシップを求めていくことが重要になる」と話しており、日本が早急に経済を立て直し、アジアにおいてかってのような存在感を取り戻すことは、日本とアジアの未来にとって不可欠である。
はげみになりますので、クリックをお願いします