日本を滅ぼしかねない致命的なリスクは政治家だけでなく国民も理解している。しかし、国も国民も何ら具体的な手をうたず日々ボンヤリと過ごしているのが日本の現状である。
差し迫ったところでは東京直下型地震のリスクがある。少なくとも50年以内には発生するだろう。しかし、何故か日本では東京一極集中がむしろ進んでいる。東京直下型地震が発生した時の被害予想はなされているが、その被害をどう軽減しそこからどう回復するかといった具体的な対策はたてられていない。
また、石油資源の中東への過度な依存の危険性は以前から指摘されてきたが、これも対策は進んでいない。中東は火薬庫であり何時紛争が拡大しても不思議ではなく、そうなれば日本への原油供給は断たれることになるが、それを防止し代替する具体的な対策は作られていない。
日本の政治家も国民も「そうなったらそれでなんとかになるさ」というような感覚である。実際は何ともならず多くの国民が塗炭の苦しみを味わうことになるが、事前には何も準備していない。
着実に押し寄せている少子化の波についても同様である。少子高齢化が現状で30年も進行すれば日本社会は致命的な変貌を遂げることになるが、それを防止しそれに備える効果的な準備は何一つされていない。
仮に神が存在するとしても、自ら助かる意思があり努力する者しか助けない、のんきに成り行きまかせをしている神頼みの国民は助けないことは明らかである。
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