吉本芸人の闇営業が世間を騒がせている。
闇営業をした芸人については、事務所に所属しているのに通さないで仕事したこと、闇勢力の仕事をしたこと、金を受け取ったのに受け取っていないと嘘をついたこと、脱税の疑いがあること、等々でマスコミを中心に厳しい批判にさらされ、結果的に謹慎に追い込まれた。
特に闇勢力の仕事をし犯罪で得た金を収入として受け取ったことへの批判が強い。しかし、闇勢力と知って仕事したのならともかく、知らなかったのなら仕事をし金をもらうのは当然である。
別のケースで考えればすぐわかることである。暴力団構成員であってもスーパー等で食料品を買わなければ生きていけない。暴力団構成員がスーパーで刺身を買えば、売ったスーパーは犯罪で得た資金を受け取ったと批判されるのが当然なのだろうか。
批判される可能性のある内容は三つに絞られる。事務所に内緒で闇営業をしたこと、金をもらってないと嘘をついたこと、脱税の有無である。
闇営業分は申告しないケースが多いので、おそらく脱税に該当する。この意味では非難に値する。ただ少額の脱税は一般国民でも行っている。パチンコや競馬の収益やちょっとした収入を申告している者は稀である。大きな金額でなければ違法ではあるが、そんなに目くじらをたてることではない。
嘘は多くの場合ばれれば批判を浴びることになる。今回の場合も知り合いでもないのにタダで仕事をするはずがないということから、金をもらってないという発言は最初から多くの者が疑っていた。しかし、当事者が何故嘘をついたかは誰にでも理解のできる話であり、バカだなと思ってもそんなに声を荒げて批判する内容でもない。
事務所を通さずに闇営業したことについては全く批判に値しない。そもそも吉本芸人で闇営業したことのある者を排除したら芸人の9割はいなくなってしまう。
今回の問題で批判されるべきは吉本という企業の企業体質である。よく吉本芸人がネタで笑わせるように、所属芸人といっても契約は無く、仕事もない。年間50万円程度の仕事しかない所属芸人がゴロゴロ存在しアルバイトや闇営業をしないと生活できない。仕事があっても7-8割以上吉本に取られ手元には2-3割しか残らない。一方マネージャーは1人で10人以上の芸人を担当しており、現場にも芸人が一人で行かねばならない等々、暴利をむさぼる割には企業として芸人のサポートが不十分と言われている。
吉本がまともな芸能事務所になるには、所属芸人に対しては食べていけるだけの仕事を与えるべきであり、与えられない芸人を所属として抱え込むべきではない。また、契約書をきちんと作成すべきであり、5割以上も利益を取るべきではない。
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