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2019年03月14日

大和ハウス工業での巨額横領事件でまたまた露呈した日本企業の致命的な弱点

大和ハウス工業は13日、中国・大連市の住宅販売の関連会社で、約234億円の会社資金が不正に引き出されたと発表した。中国の合弁先から派遣された取締役の中国人男性2人と出納担当者の中国人女性の計3人が関与したとみられるという。

サラリーマン経営者を有する日本の大企業には致命的な弱点があるが、今回の事件などもその表れである。

日本企業は元々優秀な従業員の真面目さと勤勉さに依存しており、マニュアル化や業務システムを活用した組織的管理に弱い。

従業員間の業務引き継ぎについても、マニュアルが業務内容を網羅していない為、個人の能力に依存する割合が大きい。監査システムについても同様である。従業員を疑わず性善説を前提としている為、不正ができないようなシステム的な業務手順やチェック機能の策定と徹底という点では欧米企業に大きく劣っている。

日本国内で日本人社員だけを雇って業務をしていた時はそれほど大きな問題にならなかったが、海外企業を買収したり合弁企業を作り外国人社員を多く雇うようになって様々な不正が問題化した。

多くの日本企業が多額の資金を投資し海外企業を買収しながら結果的に失敗し大きな損失を被ったのも、外国人経営者や従業員をうまく使えなかったからである。

本部に権限を集中し出先経営者に権限を与えず人材を活用できなかったり、現地まかせにし経営内容を管理できず不正を行われたり、せっかく買収した企業で従業員の能力を活用できず撤退せざるをえなくなったりするのはその為である。

日本でははいまだに多くの企業の管理職が部下の仕事内容を理解しておらず、結果と頑張ったふりと忠実か否かだけで評価するということを続けているが、これでは外国人従業員の信頼を得ることはできず、海外事業での成功は期待できない。

昔と比べ外国人と日本人従業員の能力差が縮まっており、このままでは管理システムにすぐれた外国企業に対する日本企業の競争力はますます低下しそうである。





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posted by ドクター国松 at 10:06 | Comment(0) | 日本企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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