安倍晋三首相(自民党総裁)は27日朝、9月の総裁選で首相を支持する麻生派の甘利明氏らから首相官邸で政策提言を受け取った。憲法改正の国民投票を2019年夏の参院選までに実施することなどを求めた。甘利氏によると首相は「基本的に考え方は全く同じだ。そもそも麻生派のチームと作ってきた政権だ」と述べたという。(日経新聞)
そもそも憲法改正の国民投票は、憲法改正案を国民に周知してから実施するものであり、日程ありきで実施するものではない。
参議院選挙前に国民投票を実施するということは現在の国会勢力のままで憲法改正決議を実施するもので、そこには参議院選挙を実施すれば現在の2/3の議席を維持できないとの見通しがある。
国民の意思を反映して憲法改正を実施するなら、国民に憲法改正の意義を説明しその後参議院選挙で民意を確認し、そこで2/3の議席を維持してから憲法改正決議をし国民投票を実施するのが筋である。
憲法改正は日本の将来を決定づける重大事であり、これを口先で国民を騙すような手法で実施すべきではない。そもそも自衛隊と憲法9条2項を併記するという安倍総理の憲法改正案そのものが憲法の本質を無視したごまかしである。
憲法は時の政権が勝手に解釈できるものであってはならない。改正はもっと簡単にできるようにすべきだが、その解釈は文言に沿ってすべきものでなければならない。
文言を無視して勝手に解釈できるものだと国民の権利を守ることはできない。
自民党はもっと謙虚に、そして真剣に憲法というものを考えるべきである。
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