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2018年02月05日

仮想通貨は投機商品から本来の通貨に脱皮できるか

去年の12月8日の記事で、ビットコインの暴落は近いと書いたが、今年に入ってすぐにそれは現実のものになった。

ピークの230万円に対し、現在80万から90万程度をうろうろしているので、暴落の定番である半値八掛けまでは達したことになる。

株なら倒産しない限りこのあたりが底になる。nemについては盗まれたことで財産が無くなったと騒いでいるが、ビットコインに投資していた人は盗まれなくても半分程度財産を失ったことになる。

仮想通貨を現行通貨のライバルと考えれば、送金の速さや手数料の低さ、国の政策や信用の影響を受けないこと等のメリットがある。

しかし、現在のように価格変動が大きくては、決済手段として保有することはリスクが多きすぎる。その意味で現在の値動きを続けている限り仮想通貨は現行通貨の代替にはなりえない。

現在、仮想通貨は投資商品として買われているのがほとんどである。金や株式と仮想通貨を投資商品として比較した場合、決定的な違いは仮想通貨には本来の価値とになる尺度がないことである。

株価の根底にはPBRがあり、金には採掘費用がある。ビットコインについても採掘費用がかかり、これが価値のベースとなっている。

しかし、1トロイオンス当たりの金の採掘費用が900ドル程度で販売価格は1350ドル前後であるのに対し、ビットコインのマイニングコストは1000ドル程度と言われており、現在価格の8000ドル前後と比較しても低すぎる。

通貨であれば紙幣の製造コストと流通価値の乖離は当然であるが、投資商品として見た場合この乖離は他の投資商品と比較し異常である。

仮想通貨がこのまま価格を安定させ通貨としての役割が増せば今の価格を維持できるだろうが、価格変動を続け投資商品でありつづけるとすれば、マイニングコストの1.5場から2倍程度が妥当な価格だろう。

何時の時代のどんな商品でもそうだが、上がるから買う、買うから上がるというサイクルを描く投資商品は必ず暴落し本来の価値にさや寄せする。




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posted by ドクター国松 at 10:23 | Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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