日馬富士の暴行問題は、司法判断はまだだが、日馬富士の辞任で決着がつきそうである。
横綱の暴力については批判しながらも、問題を穏便に解決しようとしなかった貴ノ花親方に対する批判も後をたたない。
しかし、私は今回の貴ノ花の対応を高く評価する。
日本では相撲界だけではなく、企業でも官庁でも社会通念と異なる内輪の論理が存在する。
内部の恥は外にださない、物事は社会法規に照らしてではなく組織のシメージを傷つけない為に穏便に解決する等である。
今回の騒動についても、日本的解決を図れば、日馬富士と貴ノ岩が互いの非を認めて握手をし、暴力問題はうやむやにされ日馬富士もけん責等で引退を免れる。
しかし、これでは相撲界にはびこる問題は何時までたっても無くならない。
日本企業で不祥事が発生するのもその内輪の論理を優先しているからである。社員や取引先への自社商品の強制販売は明らかに法律違反であるが、多くの日本企業で愛社精神の名の下にこのような行為が蔓延している。
社員の選挙運動への動員等も同様である。法律や社会規範よりも、組織の利益が優先し、社内論理ではこのような行為を外部に漏らすものは許すことのできない裏切り者である。
本音と建て前、社会規範と社内論理、これらのダブルスタンダードを失くさない限り、日本社会は何時までたっても生きにくく過労死や組織を守る為の自殺も後をたたない。
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