アメリカと北朝鮮の緊張関係が増す中で、韓国に約6万人いる日本人を有事の際にどう保護するかも議論になっている。政府ははっきりと明言することは避けているが、もし有事になれば韓国にいる邦人は見捨てざるを得ない、というのが現実である。
日本の自衛隊は、憲法9条の制約を受けた安全保障関連法の下では、朝鮮有事に邦人救出を実施するのは不可能である。
安全保障関連法では、自衛隊の武器使用を警察権の範囲にとどめるため、正当防衛・緊急避難でない限り、相手に危害を与えるような射撃はできないままである。さらに安全保障関連法では海外での救出活動に1)現地当局が安全と秩序を維持し、戦闘行為が行われない(2)邦人救出に同意(3)日本政府との連携と協力を確保−という3要件が定められている。
北朝鮮が韓国を攻撃している状況下で自衛隊が邦人救出活動をする余地はほとんどない。
北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を自粛し、アメリカも韓国や日本の被害想定の大きさから先制攻撃には消極的であることから、戦争のリスクは少なくなったように思えるが依然としてゼロではない。
もし、連休中に韓国旅行し戦争に巻き込まれれば、自力で命を守るしかないというのが日本人の現状である。
韓国に限らず海外に旅行したり海外で居住する日本人は多いが、憲法9条を守るということは、日本が戦争に巻き込まれない代償として、運悪く海外で戦争に巻き込まれた日本人については見捨てざるをえない、という現実を直視する必要がある。
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