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2017年04月06日

パンは愛国的でない、という視野狭窄

パンにかかわる人たちが怒っている。2018年度から使われる小学校1年の道徳の教科書で、教材として登場する「パン屋」が「和菓子屋」に差し替えられた。文部科学省の検定で教科書に「物言い」が付き、出版社が修正したためだ。同省は「伝統文化の尊重や郷土愛などに関する点が足りなかった」と説明する。

今回の検定では、東京書籍の教科書の「にちようびのさんぽみち」という教材で、パン屋のイラストや記述が、和菓子のイラストや和菓子屋に関する記述に変わった。

パンは日本伝統の食品ではないから、日本伝統の和菓子に変えるべきだという発想である。庶民感覚から見れば実にバカゲタ主張であるが、安倍政権の背後にいる戦前回帰主義者の意向を忖度する文部科学省は大真面目にそれを実施した。

戦前回帰主義者とそのシンパは、一方で日本が、中韓と異なり、世界から好かれ尊敬される国であることを事あるごとに強調している。

しかし、外国人が好きで尊敬する日本は戦前回帰主義者が目指している天皇の為に命を捨て教育勅語を暗証し敵性言語として英語を排除し、外国の食べ物だからといってパン食をやめ米だけを食べる日本ではない。

外国人の好きな日本はアニメがあり、国民が自由を謳歌し、日本風にアレンジされたおいいパンや様々な国の料理を自由に食べることのできる日本である。

和菓子といえども元をたどれば、中国から伝わった菓子に由来する。それが日本で独自に発展したものである。パンも同様である。代表的な日本のパンとしてあげられる「あんパン」「クリームパン」「ジャムパン」「カレーパン」等は日本で開発されたものであり、正に日本文化のたまものである。

パンを非日本的なものとして排除し、和菓子に変える発想は戦前回帰主義者が極端な視野狭窄に陥っていることの証明であり、教科書や教育だけはなく、日本の将来をこのような勢力に委ねることは非常に危険である。



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posted by ドクター国松 at 10:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 危うい日本の民主主義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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