いわゆる芸能事務所と所属タレントのトラブルが世間を騒がせている。特にレプロエンタテインメントについては最近トラブルが目立つ。
能年玲奈の騒動は未だに記憶に新しいが、今回の清水富美加のトラブルもその根は同じである。
夢見る少年や少女を集め、売れなければ使い捨てにし、売れはじめれば契約で縛り、わずかな金額で未成年には本来許されない長時間労働を強制する。
衣食の面倒を見ているとはいえ、月給5万円で睡眠時間も十分にとれないほどこき使う体制は正に奴隷労働である。
歩合制でも吉本興業のように、新人の収入のほとんどは事務所に搾取されてしまう。
売れて晴れて歩合給になっても仕事は自由に選べず、恋愛禁止等私生活まで芸能事務所に管理される。
ジャニーズで異常に妻帯者が少ないのもその表れである。
本人のやりたくない仕事も事務所の都合で強制される。清水富美加の水着を強制されたとの主張に対し、レプロは本人の意思を尊重していると反論しているが、実際のところ嫌な仕事を断ればペナルティを課されることになり、タレント側には断る自由が無いのは業界の常識である。この点では芸能事務所も契約を盾にAV出演を強制する悪質プロダクションも大差ない。
日本では芸能事務所が圧倒的な力でタレントを抑え込んでいる。スマップほどのスターでさえ事務所の圧力には抗しきれなかった。
勝手に事務所を遺跡しようとすれば、業界がグルになってそのタレントを干すということが常態化している。これでは日本の芸能界ではタレントは奴隷的地位を脱却できない。
いまのハリウッドでは、タレントは映画会社と契約するのではなく、エージェンシーと契約するのが主流となっている。エージェンシーは、クライアントのギャラの15%程度を取ることで儲けを得、タレントとエージェンシーは、あくまで出来高性であり、エージェンシーは、仕事は取ってくるがタレント個人のマネジメントをする訳ではない。タレントは個人で別にマネージャーや広報を雇っている。
日本の芸能界においても、芸能事務所が完全にタレントを支配する体制から脱却が不可欠である。
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