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2017年01月18日

破綻への道を突き進む介護保険


介護保険制度は2000年に導入されてから16年たつが、制度の存続に赤信号がともってきた。

サービス利用者は制度発足時の149万人から、現在は約480万人まで増えている。介護費用は当初の3・6兆円から10兆円に膨らんだ。高齢者が払う月額保険料も、初年度の全国平均2911円が、今では5514円に達し、厚生労働省の試算では平成37年には8175円になる予定である。

夫婦で月1万円以上の介護保険料は、年金世帯にとって既に負担の限界を超えてるが、更に増額されると介護保険破産という笑えない事態も発生しかねない。

一方で、財源不足を理由に介護の現場は低賃金と人手不足が常態化しており、介護職員による高齢者の殺人や虐待等の問題が多発している。

国は、介護人材確保策として「若者の新規就労促進」「中高年齢者の新規参入」などを打ち出し「介護職の働きがい」を熱心に打ち出しているものの、肝心の「賃金」についてはお茶を濁している。本気で介護人材を増やすためには、介護職の魅力発信だけでなく、やはり「賃金」にメスを入れる必要がある。しかし、高齢者にこれ以上の負担を求めることには限界がきている。

介護保険が導入された時、議論らしい議論もなく、いきなり政府の方針で唐突に導入されたという印象が強かった。

今までの仕組みがどうで、介護保険を導入することで、何が改善されるのjか、きっちりとした説明は国民にはなされなかった。ただ、高齢化に対応するには介護保険が必要であり、介護保険を導入すれば安心である、というだけの説明しかなされなかった。

その結果がこれである。将来的な見通しも立てず拙速に社会保障制度を作ると必ず破たんする。

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posted by ドクター国松 at 10:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 高齢化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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