高齢者の交通事故が注目を浴びマスコミ等で大きく報道されている。その結果、高齢者に対しては免許返上や免許更新の厳格化等の圧力が増している。
一方で、地方においては地方路線の廃止やバス路線の廃止、運行回数の減少等、車がなければ生活できない環境がますます悪化している。
高齢者に事故が多いのは事実であるが、だからといって高齢者の免許更新だけを厳格化し多額の費用を請求するのは年齢差別であり憲法違反でもある。
ある特定の資格を取るのに、男性と女性で別の試験を実施すれば女性差別として問題になるが、高齢者については合理的であると判断して何ら疑問に思わないのは、日本社会が年齢差別について鈍感であるからにすぎない。
若者の中にも運転不適応者は一定の割合で存在するのだから、高齢者であれ若者であれ同様の検査を実施すべきである。
さらに、交通事故を本気で防ぎたいのであれば、自動ブレーキの装備を必須条件にすればいい。例えば3年という余裕期間を設け、自動ブレーキを装備していない車は日本国内を走れないようにすればいい。そうなれば、現在高齢者の自己として問題になっているもののほとんどは防ぐことができる。
元々利便性と経済的利益の為に、一定の率で事故をおこし人を殺す、車という不完全な道具を容認してきたのだが、技術の進歩によりようやくその不完全さをカバーする技術的手段ができつつある。
とすれば、建前通り人命が何よりも尊いと本気で考えている国家であれば、エアーバックと同じように自動ブレーキを標準装備として義務化すべきである。
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