日銀がマイナス金利を強化しようとしても銀行側の反
発が強く、マイナス金利は中途半端な状態にとどまっ
ている。
また、金融庁が、マイナス金利の影響で3メガバンクの
2017年3月期の利益が3000億円ほど少なくなるとの
調査結果を日銀に伝えたと報じられている。
この金融庁の行動も銀行に押された行動に間違い
ない。
しかし、そもそもマイナス金利で銀行収益が悪化する
のは、預金を貸出に回さず、国債を買ったり、日銀に
預けているからである。
こんな仕事はハッキリ言って誰にでもできる。能力や
ノウハウなど何も必要としない。
このような収益が銀行収益のかなりの部分を占める
とすれば、既に事業としての銀行業には何の価値も
ない。
銀行の存在意義は、企業に対し必要な資金を供給し
金利を得ることであり、そのノウハウは企業の将来性
を見抜く審査力である。
大企業が直接市場から資金を調達し銀行の資金を必要
としないのなら、これから成長し将来の日本を支える中小
企業を発掘しそこに資金を融資するのが銀行の役割で
ある。
しかし、審査能力に自信がなくリスクもとれない為、その
ような企業を発掘も融資もできない。
そこで、比較的リスクの少ない住宅ローンやとんでもない
高金利のカードローンに注力するが資金が余ってしまい、
結果的に国債や日銀預金に資金が流れる。
これでは銀行は機能しているとは言えない。
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