台湾の鴻海精密工業がようやく3888億円を出資し
シャープ買収の手続きが12日に完了した。
買収が決定してから1000億円減額されたことになる。
一方でソフトバンクは売上が520億円にすぎないイギ
リス企業のアームを3兆3千億円で買収した。
売上2兆4千億円のシャープの9倍近い価格である。
ソフトバンクならシャープぐらい簡単に買収できるのに
と考えてしまった。
しかし、孫氏にとってシャープは4千億円も出して買う
価値はなく、アームはその9倍でも買う価値があった
のだろう。
これが日本企業の現実である。
特許の取得数だけ見れば、我が国は世界一の特許
大国である。
しかし、特許数は多くても、その特許を事業化し世界
をリードするような事業に育てるという点では日本企
業の現状はさびしい。
取得した特許の多くは事業化されず企業の中で埋も
れている。これは日本のサラリーマン経営者がリスク
をとれないからである。
誰が見ても有望な分野には資金を投入できても、結
果のわからない新しい事業には投資できない。
その結果、日本企業の多くは、欧米のどこかがやって
いる事業を多少便利に高品質にしているものにすぎな
い。
これでは、多額の資金を投入してまで買う価値はない。
今、日本の大企業の中でどれだけの企業が買収するに
値するか、大企業の経営者は自らを見直すべきである。
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