世界各地で宗教という名の下でテロ行為が行われて
いる。
宗教とそれに基づく狂気というものは、人間存在の
根源に巣食う病の一種である。
現在はイカラム教の名の下に多くの殺人行為が正当
化されているが、過去にはキリスト教の名の下に同じ
ような虐殺行為が行われてきた。
ヨーロッパの宗教戦争、魔女狩り、神の名の下に実施
されたアメリカ原住民の虐殺など例には事欠かない。
ヨーロッパのキリスト教社会については、追随を許さな
い軍事力を活用し宗教の名の下に行われたあまりの
残虐行為に彼ら自身が気づいたこと、日本というアジア
の勢力により、キリスト教世界の絶対的優位が揺らいだ
こと。物質的な豊かさにより宗教世界より俗世界の比重
が高まった結果、宗教の理念は科学と理性によって相
対化された。
イスラム世界においては、彼らは元々長い間ヨーロツパ
キリスト教世界から圧迫されつづけ、宗教はそれに対す
る心理的な抵抗手段としてその命を保ってきた。
その結果、イスラム世界では宗教は依然として科学や
理性によって相対化されず、絶対的な真理としての位
置づけを維持している。
欧米キリスト教世界の覇権の下で抵抗勢力としてイス
ラム世界、その中でさらに最も虐げられた層がその心
理的支えをより過激なイスラム思想に求めるのは当然
のなりゆきである。
イスラム過激思想に武力で対抗しても彼らを消し去る
は困難である。最も効果的なのはイスラム世界の貧困
層を物質的に豊かにすることである。
現在の中国国民が共産主義思想を絶対的なものとして
信仰していないように、イスラム世界も物質的に豊かに
なることで、イスラム過激派は勢力を失っていくだろう。
欧米出身者がイスラム過激思想に共感するのは、グロ
ーバル資本主義の発展で欧米内部で貧困層が増加して
いることの反映である。
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