安倍首相は6日、プーチン大統領と会談し、新たな
発想で交渉することで、北方領土問題に関する解
決の糸口が見いだせたと評価した。
しかし、今の時期に北方領土交渉を継続してもあまり
良い結果は期待できない。
ロシアはクリミア半島を併合した問題のため、今月26・
27日に開催される伊勢志摩サミットには招かれていない。
欧米諸国の間でプーチン氏を孤立化させる動きがみ
られる中、日本はロシアと米国の交渉プロセスの中で
一種の仲介者の役割を果たすことに加え経済協力を
実施することで北方領土問題の解決を図る計画である。
しかし、ロシア側の要請ではなく、日本側から積極的に
働きかけたのでは成功する可能性は低い。
経済協力ばかりが先行して領土問題が置き去りになると
の懸念も根強くあるが、現在の情勢で日本サイドが前
のめりになれば、そうなる可能性は強い。
ロシアが窮し、日本に提案してくるまでゆっくり待つのが
得策である。
戦後何十年も取られたまま放置してきた北方領土問題
をあわてて今解決しなければならない理由は何もない。
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