消費税増税に反対意見を述べると、必ずでてくるの
が、日本の消費税はヨーロッパと比較するとまだま
だ低い、という反論である。
確かに税率だけ見ればその通りである。
しかし、実感は全く異なる。私は何度かヨーロッパに
旅行し税率が最も高い北欧諸国でも買い物をしたが、
物価が高いとは感じたが、消費税が気になったことは
ない。
理由は簡単である。値札が総額表示であり、税額が
表示されていなかったにすぎない。
最初から、その値段を見て買うことを決断したのだか
ら、その中にいくら消費税が含まれていてもそれはあ
まり気にならない。
日本の消費税が腹立たしいのは、特例により価格表
示が税抜きで表示されていることが多く、いざ金を支
払う時に値札より多額の金を支払わされることである。
嫌でも消費税を意識させられる。
店舗側の都合に配慮したものだが、消費税において
は店舗よりも消費者の心理を重視しないと、何時まで
たっても消費税は国民には容認されない。
また、その使い道に対する信頼性でもヨーロッパと日
本は大きく異なる。
ヨーロッパでは付加価値税は文字通り社会保障の充実
の為に使用され国民の信頼を得ている。
一方日本はどうかというと、消費税導入以降も社会保障
が充実されたという実感は全くない。
日本の消費税は全額社会福祉の為に使用すると言って
はいるが、その実は従来国債で賄っていた分を消費税
に置き換えただけであり、社会福祉を受ける側の視点で
見れば、消費税導入以降も社会福祉は改悪されるばか
りであり、何も改善されず充実もされていない。
社会福祉を負担する側も同様であり、消費税導入後も
年金や健康保険の負担は大きくなるばかりであり、何ら
恩恵を受けていない。
これでは、ヨーロッパ並に消費税が国民から支持される
訳がない。
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