カリフォルニア大学の中村修二教授がノーベル賞を
受賞しためでたいことである。
中村教授と言えば元勤務先との訴訟が有名である。
成果に対する企業の報酬があまりにも少ないことに
対して行った勇気ある訴訟であったが、日本社会で
はやはり受入られなかった。
日亜化学工業が何を主張しようが、中村教授の存在
がなければ青色発光ダイオードの実用化はなく日亜
化学工業の好業績もありえなかったことは否定でき
ない。
しかし、日本ではこのような傑出した成果は個人に
帰属しない。チーム全体の成果である、とし個人の
寄与度があいまいにされるのが日本の伝統である。
しかし、実際のところそんなことはありえない。チーム
の大部分のメンバーはいなくても発明や発見は実現
するが、キーとなる人材がいないと実現しないのであ
る。
しかし、日本ではそのキーマンとなる個人への評価が
低い。
就業時間中にノーベル賞級の発明をする研究者も何も
成果を上げられない研究者も処遇の差は年に1000
万円もない。
それでいて、就業時間中の成果は全て企業のものだ
と主張する。
何百億、あるいは何千億の価値のある成果を生涯報
酬2億円程度の賃金で買おうというのだからずうずうし
い話である。
成果に見合ったまともな報酬を与えるシステムを整備し
ない限り日本から脱出する優秀な人材は増え続けるだ
ろう。
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