アベノミクスの失敗がほぼ確定しつつある。日本経済
は安倍総理が考えたようには進んでいない。
評判の悪い民主党政権から交代して誕生した安倍政
権は当初目覚ましい成果をあげるかのように見えてい
たが、今ではその期待は急速に薄れつつある。
その原因は二つの増税にある。一つは株にかかる税金
を10%から20%に引き上げたことであり、もう一つは
言うまでも無く消費税増税である。
安倍政権下で最初に発生した良い変化は株価の上昇
であった。株価上昇でうるおった層が消費を拡大する
ことで、安倍政権が何の手も打たないうちから経済の
回復傾向が見られた。安倍政権にとっては幸先のいい
スタートであった。
アベノミクスは大幅な金融緩和で円安を実現し、輸出増
による企業業績の回復、株価上昇効果と賃上げ実現で
需要回復による経済活性化を狙うものであった。
当初この狙いは成功するかのように見えた。しかし、二つ
の増税がこの政策を台無しにしたのである。
1月からの株式譲渡益や配当課税の増税により、株価の
上昇は急激にブレーキをかけられた。
安倍政権が誕生した平成24年12月26日から平成25年
2月30日の間に日経平均は10230円から16291円まで
幅に上昇し、経済活性化に寄与したが、増税後は低迷し
ている。
また、賃上げで内需拡大を図る予定であったが、消費税増
税の悪影響で内需はむしろ減少しており景気の足を引っ
張っている。
財政再建を急がず、二つの増税を後一年遅らせていれば、
今頃は景気回復は盤石なものとなり、増税しても景気の足
を引っ張ることはなかっただろうが、財務省に引きずられた
拙速な増税がせっかくの安倍総理の経済政策を全て無に
帰すことになったのである。
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