かっては日本経済繁栄の象徴的存在であったソニー
が現在では日本経済凋落の象徴になりはてている。
ものづくりを放棄した出井の経営戦略の失敗以降、
ソニーは迷走を続け、その強みをすっかり失ってしま
った。
今回の赤字と無配転落はスマートホン事業の低迷が
その原因と言われている。
しかし、私に言わせれば、ソニーがスマートホンという
どこのメーカーでも作っているありふれた製品に依存
しているという事実そのものがソニーの低迷の原因で
ある。
9月初旬にドイツ・ベルリンで開催された家電の見本市
でソニーが発表したスマートフォンの新機種「Xperia Z
3」の開発担当者は、「こだわったのは0.7ミリメートルの
薄さ。これは(部材の)イメージセンサーを内製化してい
るから実現した。」と語った。
かって、ソニーという企業は世間にない革新的な商品を
提供することで注目を浴び続けていたが、現在ではあり
ふれた商品にわずかな改良を加えてそれを誇る程度の
企業に堕している。
これでは、海外の特徴はないが安価な商品との競争に
勝てるはずもない。
ソニーだけでなく、日本企業の多くは高価格で少しだけ
高機能な商品を提供し続けているが、これではグロー
バル経済時代の競争に勝つことはできない。
日本企業がアメリカ企業のように画期的で世界をリード
る商品を提供できない限り、日本経済がかっての栄光を
取り戻すことはないだろう。
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