わり、結果的に中国のレアアース産業の衰退をもたらした。
一方で、懲りない日本企業も再び過去と同様の過ちを犯して
いる。
そもそも、日本が今日政治的にも経済的にもその地位を大きく
脅かされているのは、日本政府や日本企業による戦略なき中国進
出や技術支援の結果である。
しかし、この経験に学ばず、再び日本の最新技術を携え、中國の
レアアース山地に進出する日本の部品メーカーが目立つ。
地方政府の好条件に誘われてのことである。また、部品メーカーの
レアアース産地への工場進出は、大手完成車メーカーの意向に基
づく。反日デモによる不買運動で、苦戦が続く日本メーカーはレアア
ースを使う工場を建設する見返りに、地方政府から販売での優遇措
置を与えるとの取引をもちかけられた結果である。
地元政府の意図は明確である。地元企業との合弁で部品工場をつ
くらせ、最先端のレアアース加工技術を日本から持ち込ませ、レア
アースを国内で売ると同時に高度な加工技術も取得する。
加工技術を取得した後はどうなるか、様々な口実をつけて用の無くな
った日本企業を追い出すだけであり、中國にとってそれは容易なこと
である。
目先の利益に惑わされ、虎の子の先端技術をタダ同然に中国に売り
渡す。
過去の経験に学ばずこんなことを繰り返していけば、日本が中国に足
下に屈する時期は遠くないだろう。
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