前回のみじめな失敗を経て総理に返り咲いた安倍晋三に
ついては、今度こそ思い切った政治を行ってくれるものと期
待していたが、その期待は裏切られる可能性が高くなってきた。
安倍晋三はやはり坊ちゃんという育ちを脱却できないらしい。
総理に就任する以前は威勢のいいことを言ってきたが、いざ
総理になって責任ある立場にたつと、威勢の良さはすっかりど
こかにいってしまった。
現実的対応といえば聞こえはいいが、実際のところは国際社会
や国内勢力の反発を恐れ萎縮しているとしか思えない。
憲法改正には強い反発があるからと、いつのまにか憲法解釈に
よる集団的自衛権容認へと矮小化している。
憲法が現実に即さないから現実に即した正しい憲法改正を主張
していたのであり、強引に憲法解釈を拡大することは、法治国家
であことを放棄し、中国のような人治国家に堕することになる。
規制緩和も中途半端である。
減反政策は廃止するようだが、農業への法人参入は認めない。
高齢化した農家に国民の食糧確保を依存できないことは誰の
目にも明白であり、それは安倍総理も認識しているはずである
。それができないのは国家の利益より、票田としての農家や
彼らに依存する仲間の自民党議員に嫌われたくない、という配
慮である。
既得権勢力と決定的に対立できない安倍総理の軟弱さは薬のネ
ット販売においても同様である。自由化論者の要望に応え、品目
は拡大したが、薬局や薬剤師の顔もたてて一部は対面に残すと
いった具合である。
対官僚政策においてもこの八方美人的態度が際立っている。特定
秘密保護法において、第三者の事前チェックや一定期間経過後の
公開を認めないのは、秘密保護に配慮したというよりは、特定秘密
を指定する官僚勢力に配慮したものである。
安倍晋三の特徴を言えば、八方美人の口だけ男である。
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