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2013年10月31日

アベノミクス狂想曲を奏でる裏で着実に現実となりつつある日本社会の崩壊

アベノミクスが注目を集めて以来、経済指標や雇用に関す
る統計では景気回復をにおわす数値が次々と発表される。

それを受けて消費税の増税が決定され、従来賃上げに消
極的であった経団連も最近では賃上げに意欲を示しはじめ
たように見える。

しかし、これで日本の未来がバラ色になったと考えるのは余
程の極楽とんぼである。

マスコミがアベノミクス効果での景気回復の兆候を宣伝し安
倍総理が自画自賛している裏で着実に日本社会の破滅が現
実のものになりつつある。

もともと女性に多かった非正社員だが、男性の非正社員比
率はこの20年で倍増し、雇用は不安定化している。

残念ながら、正社員の増加という点でアベノミクスに多くは
期待できそうもない。

日本では非正社員が年々増加し、全体で2000万人を突破。
過去最高の38.2%となるなかで、アベノミクスの恩恵を受け
る労働者は限定的である。

国税庁が今年9月に発表した『民間給与実態調査』(2012年
度)では、サラリーマンの平均年収は408万円と前年より1万
円減少。うち正社員は468万円、非正社員は168万円となっ
ている。

非正規労働者の収入は月20万円を下回り生活保護と大差な
い収入しかない者も多い。

そこから国民年金保険や国民健康保険の保険料が引かれ
ると、手元に残るお金はわずか。そこへ、インフレ政策と消
費税増税による生活必需品の価格上昇、電力料等の公共
料金の値上げが加わる。

この収入では日々の生活をおくるのも厳しく、とても老後の
蓄えなどをする余裕はない。

失われた20年の間に非正規労働者として働き始めた若者
たちは、非正規労働者のままアラフォーに突入した。

さらに若年層でも雇用情勢は改善していない。2003年と
2013年の25〜34歳の非正社員比率を見てみると、男性
は10%から16.3%へ増加。女性は37.6%から41.4%ま
で増えている。この伸び率が今後20年続くとすると、単純
計算でも同世代の約4割が非正社員になる。

後20年たてば、現在アラフォーに達した非正規労働者がい
わゆる高齢者と呼ばれる年齢に達する。

非正規労働者の多くは国民年金であり、多くても年間70万円
程度の年金しかなく、蓄えがなければ高齢で失業すれはたち
どころに生活に窮することになる。

その後に続く世代も同様である。後20年で自立でない高齢者
の大量発生で日本社会は完全に崩壊することになるだろう。

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posted by ドクター国松 at 14:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の将来 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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