女性の社会進出とか、女性が活躍できる社会をつくる、とか
いう言葉を聞くと何かすばらしいことのように錯覚するが大
きな勘違いである。
それらは資本主義の発展過程の一段階の中で、資本の要求
に応えて発生するものにすぎない。
資本主義はその初期段階において農村共同体を破壊し、
農民を労働者として吸収したこは良く知られている。
女性の社会進出とは結局のところ、資本主義が家庭を破
壊し、従来家庭の中に納まっていた女性を労働力として吸
収する過程にすぎない。
もっと身も蓋もなくはっきり言えば、新興国の安い労働力を
利用できる現在のグローバル資本主義はもはや先進国の
男性一人に家族を養えるだけの賃金を払うつもりがなく、
夫婦二人働いて生活できる賃金水準を前提に機能するよう
に変質したからである。
女性の社会進出や活躍を家庭での子育てより評価するイ
デオロギーは現在の資本主義の社会段階に沿ったものである。
女性の労働により企業は安価な労働力の確保と男性賃金
の抑制で大きな利益を得る。
一方で、女性の社会進出をサポートするための保育所の
整備等のコストは国に丸投げされ、その負担は法人税増
税によって賄われるどころか、法人税はむしろ減税され、
消費税等により国民に重くのしかかってくる。。
欧米諸国はどこでもそうだが、日本においても女性の社会
支出を称賛するマスコミ等につくられた幻想と夫の上がら
ない賃金に背中を押され、女性は大切な家庭や子育てより
も、つまらない単純労働の労働者として働くことの方が価値
があると思いこまされ、資本市場のなかに低賃金労働者とし
て組み込まれているのである。
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