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2013年05月31日

「財政健全化 目標実現こそ成長支える」というアホな産経新聞の主張

産経新聞の主張の趣旨はは以下の通りである。

財政への信認が崩れれば国債価格急落(金利急騰)を招き
かねない。
財政健全化が着実に進めば、社会保障などへの国民の将
来不安を和らげ、消費を促す。金利上昇を抑えることで、企
業の投資を活発化させ、住宅ローン需要の増大にもつながる。

一見もっともな主張のよだが、最も根本的なところで大きな勘
違いをしている。

社会保障などへの国民の将来不安を和らげ、消費を促すよう
な財政健全化が不可能であるという厳然たる事実を無視して
いることである。

現在、プライマリバランスは年間40兆円不足している。国の
借金総額はGDPの200%を大きく超えている。それとは別に
年金財源の不足額が800兆円ある。

産経新聞の言う国民が安心して消費できる財政健全化が
どの程度の財政を想定しているのか不明だが、仮にプライ
マリーバランスの均衡であれば消費税増税16%が必要

国の借金を10年以内にGDP100%に収めようとすれば
さらに20%の増税、ついでにン金財源不足額を20年で
解消しようとすればさらに16%の増税

つまり、いわゆる財政健全化を実現するには消費税を52%
増税し57%にする必要がある。

当然これだけ消費税を上げても消費が減らずGDPも落ちない
ことが必要となる。

産経新聞の言っている財政健全化とは、このような実現不可能
なことを実現せよ、そうしないと経済は成長しないと主張してい
るのである。

なんとバカげたことであろうか。日本は既に財政健全化を追求し
ても不可能な状況にある。まず、財政健全化は置いておき可能
な限り経済成長を追求するというのが現実的な処方箋である。

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posted by ドクター国松 at 13:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 財政健全化という病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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