及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及
び公の秩序に反してはならない」と書かれている。
現行憲法が「常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を
負ふ」としているのと比較しすれば、いかにも上から目線で
書かれている。
国民が主人というよりは、誰か国民より上の立場にいる者が
国民に対し要請しているような論調である。
憲法が国民が自ら制定するものであり、誰か上位者から与え
られるものではない。
この論調だけで自民党の憲法草案がいかに現代の民主主義
のあるべき姿とズレているかがよくわかる。
内容的にも、「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自
覚し」などいう文言は憲法に記載する必要の無いものである。
また、「常に公益及び公の秩序に反してはならない。」という点
については、自由は尊重するが公の秩序に反してはらない、と
いう点に関しては同意できるし、自由の範囲を明確にする上で
憲法に記載しても良いと判断する。
しかし、公益に反してはならない、となると何が公益かという問
題と、公益が常に国民の自由と権利に優先するという問題が
生じる。
公益といっても様々なレベルの公益がある。常にどんな公益で
あれ優先するとなると、個人の権利や自由が簡単に無視される
リスクがある。
ここは慎重に判断しないと大変なことになる。せめて「公益のた
めにこれを利用する責任を負う」という程度の内容にとどめる
べきである。
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