るものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国
民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受
する。」という文言は民主主義の大原則であり、国民の大部
分がこの内容には賛同するはずだが、自民党案ではこれが
削除されている。
自民党はこれを否定しようとでもいうのだろうか?
また、自民党憲法案では「日本国民は、国と郷土を誇りと気
概を持って自ら守り」という文言が追加されているが、国や
郷土は誇りが持てる存在であり守りたいと思う存在であるべ
きだが、誇りを持ったり守ったりすることを義務として強制すべ
きものではない。
また、「家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。」
と書かれているが、家族が互いに助け合うか否かは個々人が
決定すべきことであり、憲法で義務化すべき内容ではない。
アメリカやドイツ・フランス等においてもこのような内容を
前文に書いている憲法はない。
扶養義務を家族に義務化しようとした片山さつき等の発言
から考えれば、自民党は福祉を国家から家族に押し付ける
根拠として憲法を利用しようとしているとしか思えない。
また、憲法で国を守ることを義務化しようとする考えは将来
の徴兵制導入の根拠にしようとしているとしか思えない。
憲法は改正の必要があるが、現実に憲法改正をする場合
は一度に全て変えるのではなく、関係のある項目をまとめ、
一つずつ国会決議と国民投票を実施するだけの慎重さが
必要である。
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