日本で公害問題が騒がれたのは昭和30年代から40年代
のことであった。
水俣病やイタイイタイ病、四日市喘息や光化学スモッグの
発生と様々な公害が社会問題化した。
多くの訴訟が行われ、公害対策の法律が整備され、企業も
本格的に公害対悪に力をいれた結果、日本の公害問題は
沈静化した。
今の中国は当時の日本をはるかにしのぐ勢いで工業化が進
展しており、公害の発生は当然のことである。
まだ、病気は表面化していないが、北京の大気汚染の状況
をみれば喘息等の病気は当時の日本の比でないだろう。
さらに水俣病やイタイイタイ病のような有毒物質に起因する
公害も遠からず表面化するだろう。
当時の日本と今の中国の違いはその政治システムにある。
民主主義国家で報道の自由が保たれていた日本と異なり、
中国では、産軍党が一体化して工業化策を進めており、公
害問題が民衆の側に沿って解決される可能性は低い。
今後本格的に中国での公害問題が問題化する過程で、中
国の政治体制が大きく揺らぐ可能性があることを日本は考
慮して行動する必要がある。
間違っても、国内の混乱のはけ口として日本が使われること
がないよう注意深く行動することが望まれる。
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