欧州・アジア事業を買収したとき、その主な目的はウォール街
の有能なバンカーと彼らが持つ世界中のヘッジファンドや優良
企業の意思決定者とのコネを手に入れることだった。
しかし、その後の野村の低迷をみればわかるように、その目的
は何時原できず、野村によるリーマンの買収は失敗であり、金
の無駄遣いであった。
現在も野村に残っているリーマン出身の幹部は少なく、野村に
とどまっているリーマン出身スタッフの割合は30%にすぎない。
そもそも、社員に帰属するノウハウは買収するのに適した資産
ではない。折角買っても定着する前に逃げ出されるリスクがあ
る。
鉱山やほっておいても富を生む資産や完成してすぐに実用化
できる技術や特許に留めるべきであり、優秀な人材というよう
なものは買わない方が良い。
日本企業はおおむね人材を有効活用する能力には乏しいので、
せっかく買っても能力を引き出せない可能性が高い。
買収対象は買うだけで富を生む資産に限定すべきである。
現在の円高は何時までも続く保証はないので、今が海外の
優良資産を入手する最後のチャンスである。
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