する者に提供することであり、それが金融機関の存在意義
である。
しかし、グローバル資本主義の時代において金融機関の堕
落は顕著である。
産業の血液としての機能を放棄し、投機的な動きに終始し、
むしろ資本主義経済をむしばんでいる。
例えば、本来投資家の判断を助ける目的で創設された格付は
今では、投機のための道具と化し、投資家に損失を与えている。
損失ヘッジを可能にすることで、投資家を安心させ、多くの資金
を市場にもたらし企業に投資させることを目的としたデリバティブ
は、投資家の恐怖を煽り、市場や企業に回るべき資金を細らせて
いる。
これは日本においても同様である。今日の朝日新聞の記事にも
あったが、中小企業が銀行に強制購入させられたデリバティブ
商品で多額の損失を蒙り、大きな被害を受けている。
他にも個人についても銀行から勧められた変額保険や変額年金
等で多額の損失を蒙っている。
日本においても金融機関は金儲け主義に走り、顧客のためではな
く、自分の利益の為の商品を強引に進めることで、顧客に利益で
はなく損失をもたらしている。
グローバル資本主義の根幹をなす金融機関のこのような暴挙を
防ぐ強力な規制を確立しない限り、いずれ資本主義は人類に
多くの不幸をもたらす制度に変質するだろう。
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