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2012年01月16日

今日本政府がすべきことは増税ではなく、過剰に蓄積された企業や家庭の貯蓄を使用させる政策をとること

ニッセイ基礎研究所によると、2010年度の国民経
済計算で企業部門(非金融法人)の貯蓄投資差額(
純貸出(+)/純借入(-))は、前年度から4.4兆円増
加し38.8兆円(名目GDP比8.1%)の大幅な貯蓄
超過となった。

本業で上げた利益に相当する営業余剰はバブル期
の水準を大きく下回っているが、超低金利の長期化
に伴う利払い費の減少を主因として、企業所得(営業
余剰+財産所得(純))はバブル期を上回っている。

こうした中、法人税の支払いが依然としてバブル期を
大きく下回っていることが、貯蓄の増加に拍車をかけ
ている。

一方で、総固定資本形成から固定資本減耗を引いた
純固定資本形成は2009年度にマイナスに転じた。
このことは既存の生産設備を維持できなくなったことを
意味しており、国内における企業の生産能力が縮小に
向かいつつあることを示唆している。

自民党や民主党政権は共に国民に増税を迫る一方で
法人減税を実施してきたが、それらは企業の貯蓄に
なっても設備投資を産まず、経済活性化に結びついて
いない。

今また、増税を目論んでいるが、それらは国内需要の
停滞に繋がり、企業の国内投資意欲をさらに減退させ
る。

政府が今やるべきことは、企業がその過剰な貯蓄を
国内投資に回したくなるような政策であり、それだけ
が日本を今日の停滞から脱却させる唯一の道であ
る。


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posted by ドクター国松 at 10:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 財政健全化という病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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