独仏の妥協とギリシャ国内の与野党妥協が成立し、
ある程度解決の目途がついた。
意図的なことだとすればギリシャ首相の政治力は
票かに値する。しかし、ギリシャ国民にとっては長く
厳しい試練がまっていることになる。
しかし、ヨーロッパの危機は終わらない。イタリアに
危機は飛び火しようとしている。
次々と各国の国債が不良債権化している限り危機
は終わらない。これは日本のバブル崩壊後の状況と
類似している。
当時、銀行の健全化の名目で不良債権処理を強行
した結果、銀行は債権回収に走り、企業は資金繰り
に窮し健全であった企業が行き詰まり、健全であっ
た債権が不良債権化し、不良債権処理をすればす
るほど不良債権が増加した。
今のヨーロッパでは格付会社が国債の格付を下げる
ことにより、国債価格が下落し、金利が上昇する。
その結果、金融機関の財務が悪化し、リスクをとるこ
とができなくなる。一方で、格付を下げられた国家は
高金利でないと資金を調達できなくなり、財政がさら
に悪化し、次の格付引下げを招く。
財政改善は長期間でないと達成できない。格付の変
動や投機により国の資金調達が影響を受けない体制
を整備しない限り、ユーロ体制が解体するまでヨーロッ
パは不安定でありつづける。
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