金儲けのためには手段を択ばない国際金融資本に
翻弄されてきたが、今回は同じ穴のムジナである格
付会社によって引き起こされた格付危機というべきも
のである。
そもそも各国の国債のように、格付機関も一般投資家
も保有する情報量において差のない債権まで格付を
利用する必要はない。
ギリシャやポルトガルの状況については格付前から周
知の事実である。ところが、格付会社が格付を下げた
という事象だけで債権は大幅に下落する。
格付前と後でギリシャの内容に変化が生じたわけでは
ない。金融機関の債券購入の条件に格付が含まれて
いるからである。
今回のヨーロッパでの混乱や、アメリカ国債格下の騒動
から見ても、国債金融市場における格付会社の功罪を
比較した場合、圧倒的に罪が大きい。
いまの時期は、ヘッジファンドの決算前45日に近く、ヘッ
ジファンドが最も多く資産を動かす時期であり、今回の騒動
は彼らにとっては大きなチャンスである。
国際投機資本と格付会社との関係を疑わせるのに十分な絶
好のタイミングでのアメリカ国債格下騒動であった。
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