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2011年06月29日

東電株主総会に見る日本企業がダメな訳

震災後の破滅的な原発対応と計画性のなさ、業績
の大幅な悪化と株式の暴落、無配化、と東電の株主
総会を取り巻く環境は厳しいものであった。

世界のどの国においても、この状況では現経営陣
が責任をとらされることは避けられない。

ところが、既得権者にやさしい国、経営者天国の日
本では、今回も世界の常識は通用しなかった。

東京電力はこれほどの経営失敗にもかかわらず、
今月で任期切れとなる取締役17人のうち16人を再
指名した。

さらに驚くべきことに、原発事故以来90%近い株価
下落を経験している株主はこの再任を認めたのであ
る。

これが許されるなら、この国では経営失敗で経営者が
責任をとるということはありえない。

あきらかに、倒産まで至らない限り、この国では、ど
んなに無様な経営をしても、経営者に責任は及ばない
のである。

バブル崩壊後、日本企業はエクイティファイナンスで調
達した多額の資金をドブに捨て、株主に損失を負担させ
新興国に追い抜かれ、それでも何もなかったかのよう
にヘタな経営を続けてきたが、その原因はこの機能しな
い株主総会にあった。

株式持ち合いの名のもとに、無責任な大株主を温存して
いる限り、日本企業の衰退は止まらない。

政治だけでなく、経済においても日本が三流国に落ちる
日はそんなに遠い先ではない。


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posted by ドクター国松 at 10:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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