営テレビを通じた演説で「デモ参加者には死を。根こそぎ掃討
する」と述べ、徹底弾圧を続ける姿勢を示した。
演説でカダフィ氏は「最後の血の一滴まで戦う。中国の天安門
事件のようにデモ隊をたたきつぶす」と徹底抗戦の構えを強調
した。
一方でデモ隊対策の要である公安相が同日、政権離脱を表明
するなど閣僚や外交官の離反が日ごとに増えている。
しかし、現状ではまだカダフィーと民衆のどちらが勝つかは不透
明である。
エジプトと同様に勝敗の要となるのは軍である。現代国家に
おいては、どの国であれ、軍の武力は圧倒的であり、軍がその
気になれば国民全員を殺せるだけの武器を保有している。
カダフィーが勝利を得るとすれば、一般民衆を殺すという本来
政府としてあってはならない命令に軍を従わせる以外にない。
現在民衆の攻撃に傭兵を使用していることでもわかるように、
自軍に民衆攻撃を強制できるほど完全に軍を掌握はできて
いないようである。
まだまだ、予断は許さないが、軍を民衆攻撃に駆り出すことに
成功しなければ、カダフィー政権の崩壊は避けられないだろう。
当然カダフィー政権が崩壊すれば中東の混乱はさらに拡大する。
もし、カダフィーがそれに成功すれば、大虐殺の後カダフィーが
政権の座に留まることになる。しかし、虐殺は諸外国の干渉を
招き、この場合も中東情勢はさらに混乱を極めることになるだ
ろう。
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